黄色いココットロンド

帰国間際、ブルターニュで暮らした思い出にしようと、クレープを焼くためのフライパンを買いにレンヌ市のはずれにある大型スーパー、カルフールに足を運びました。
そのときは調理器具というものにほとんど興味もなく、鍋売り場でも、明るい色の鍋が多いかなー くらいしか思わなかったのです。

帰国してみると、ワインブーム、ル・クルーゼブームのまっ只中。
ポトフの研究をしていたので、黄色の最も大きいココット・ロンドを買いました。
そしてブルターニュで買ったフライパンをみると、そこにもル・クルーゼの刻印が・・・。
きっとあのときスーパーで見た鍋たちは、ル・クルーゼのものだったのでしょう。
購入したココット・ロンドはとても重く、ポトフのように動かさずコトコト煮る料理には最高です。また明るい色とあいまって、寒い冬など、ストーブの上で煮ていると、えもいわれぬ幸せな感覚になります。
また無理をしてでも、いろんな料理に何度も使ってみる、そうすると鍋の重さは気にならなくなり、むしろ愛着がわいてきますし、シチューの前段階などで、野菜や肉をいためるときも、コンロの上でガタガタと動かず、安心して料理ができるのです。

人間だけでなく、ものも美しい年のとり方をします。ル・クルーゼは使いこみ、古びていくなかで、いろいろな幸せな食卓の思い出を身にまとい、美しく年をとっていく鍋です。

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