市議会レポート

エンディングプランサポート

平塚市議会定例会 2023年12月08日 における上野仁志さんの総括質問から抜粋

上野仁志議員
2040年に高齢者数がピークを迎え、一層高齢者の介護・医療ニーズの充実とともに、住み慣れた地域で安心して暮らせる地域包括ケアシステムの深化・推進が求められています。また、超高齢社会の次は、多死社会が訪れると言われています。
本市は、市民の命と権利をどう守っていくのか、以下伺います。

身寄りのない自分が亡くなったら火葬してもらえるのか。どこに埋葬されるのか。生前の意思が守られる制度をつくってほしいとの市民の声をいただきました。
高齢者の方が、身寄りもなく孤独死した場合、遺言書等でその方の遺志が確認できなければ、市が火葬、埋葬を行います。身寄りのない高齢者の方の生前の意思を守ることは、終末期の権利擁護に関わる大事な問題と考えますが、本市の見解を伺います。
横須賀市では、生前に葬儀関係者と御本人で生前契約できるように、市でエンディングプランサポート事業を立ち上げ、橋渡しをしています。この取組は、市民の権利擁護と市の歳出の削減が両立できます。
多死社会が今後予測される中、市民の安心につながる平塚版エンディングプランサポート事業を制度化し、導入することを提案します。見解を伺います。

落合克宏市長
身寄りのない高齢者の方の生前の意思を守ることへの本市の見解ですが、身寄りのない高齢者の方が、あらかじめ自らが亡くなった後のことを決め、エンディングノートなどにより意思を明確に示すことは、安心感を持ってその後の人生を送るために大切であると考えています。
また、故人の生前の意思を尊重し、確実に守るためには、遺言など法的な担保が必要であり、多死社会の到来を見据え、相談支援を通して適切に専門職につなげていく必要があると認識しています。

横須賀市で実施されているエンディングプランサポート事業の本市での導入については、個人と葬祭事業者を行政が仲介することなど、死後事務委任契約についての課題整理が必要と認識しています。
高齢者の方が抱える不安の解消に向けて、エンディングノートを活用した支援に取り組むとともに、さらなる支援体制の在り方について引き続き検討を進めていきたいと考えています。

上野仁志議員
高齢者福祉計画の再質問に移らせていただきます。
まずは、エンディングプランについて再質問をさせていただきますが、本市でも「墓地、埋葬等に関する法律」第9条により火葬、埋葬した方が年々増えているというふうに伺っております。年々増えているということですけれども、どういった方が増えていると分析をしているのか状況を伺いたいと思います。

岸 正人福祉部長
どういった方かということで、どういった分析をされているか、認識しているかというところでございます。
やはり独居の方がかなり多い、親族と疎遠になっているという状況の中で、孤独死を迎えた場合に、結局葬儀を執り行うのは誰だとか、そういうところの協議をするときに、どういった身内の方がいるかということもなかなか情報がないということになってきますので、独居の方が多くなってきているということが一番大きな要因かなというふうに考えてございます。

上野仁志議員
もともと「墓地、埋葬等に関する法律」第9条というのは、昭和23年にできた古い法律であります。戦後の不安定な時期に、公衆衛生の問題とか福祉の問題でできた法律だと認識しておりますけれども、もともとは身元の分からない人に対して、死亡した地の市町村長がこれを執行するような条文だったと思います。
しかしながら、現状を聞いてみると、独居の方ということでございますから、名前も住所も分かっている、平塚市でずっと住んでくれていた市民が、身元が分からない方と同じような形で埋葬されているということは、権利擁護の観点から言うと非常に違和感を感じます。本市の見解を伺います。

岸 正人福祉部長
身元は、当然長く平塚に住んでいるということで承知はしているんですけれども、例えば遠い親戚の方からすると、亡くなった後の事務、例えば葬儀ですとか、お骨を引き取っていただくということには協力できないという方もかなり多くいるというところから、そういった対応にならざるを得ないというところもあるのかなと考えております。
 以上でございます。

上野仁志議員
ならざるを得ないというのは分かりましたけれども、市民の権利をどう守っていくのか。そしてまた、そういった独り暮らしの方は、自分自身がどういう状況にあるか一番分かっていると思います。どこに相談したらいいのか分からない、自分がこの先亡くなっていくのにどうしたらいいんだろう、そういった不安があると思います。
エンディングノートを買って、それを残して、親戚の方がやってくれる、いろいろ手配できる人はいいかもしれないですけれども、独りきりの方はそういったことさえできない。それを本当に面倒を見ていってあげるためにも、権利を守ってあげるためにも、平塚市がエンディングプランにしっかり対応していくべきと考えますけれども、もう一度見解を伺います。

岸 正人福祉部長
独居の方の死後のことということで、平塚市の終活支援をもっときちんと進めるべきだという趣旨の御質問だと思います。
平塚市でも、エンディングノートを数年前に作成しまして、高齢者よろず相談センターで、地域のサロンですとか通いの場、そういったところで終活講座やエンディングノートの書き方などの講座を開催し、御自分が亡くなられた後にどういうふうにしてほしいんだということをしっかりと意思表示をしていただくような、そういった取組を現在進めておりますので、今後も多くの方にそういったところに参加をしていただくような形で周知啓発、また、研修、講座、そういったものを開催していきたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。

Recent Articles

Test Test

フロントページ動画「#hiratsukagood」 イラストはクレジット表記義務のないフリー画像 unDraw 室内写真, デッサン, ロゴ, エッセーはホーム …

黄色いココットロンド

帰国間際、ブルターニュで暮らした思い出にしようと、クレープを焼くためのフライパンを買いにレンヌ市のはずれにある大型スーパー、カルフールに足を運びました。 そのと …